フィットネスジム通いを阻害する3つのハードル

フィットネスジム通いを阻害する3つのハードル

今年はじめにオリコン社にて約5,000名を対象にしたコロナ禍での「フィットネスクラブ」に関する実態調査が行われた。レポートによると昨年から続く、新型コロナウイルスの影響によりジムの退会者が増加傾向にあるらしい。

本調査は、2020年11月2日(月)~6日(金)の期間、3年以内にフィットネスクラブに通ったことのある全国の18歳~84歳の男女を対象に行った、インターネットによるアンケート調査の結果です。

【「フィットネスクラブ」の利用実態に関するレポート】

本レポートは運動習慣のヒントにできる内容がまとまっていて、中々見応えがあるので興味がある方はじっくり目を通してみると面白いと思う。今回は実体験を交えながらフィットネスジムに行かない、続かない3つのハードルと対処法について書いていきたい。

“物理的”なハードル

ジムでの運動を習慣化するにはできるだけ家から近いところ、または通勤途中で通える最寄り駅などが良いとされている。私自身、食生活の乱れによる肥満体型と運動不足解消のため、数年ほど前にフィットネスジムを契約したことがあった。

まさに仕事終わりに通えるようにと最寄り駅すぐにあるジムだった。しかしながら、2か月で1度しか利用せず、結果すぐに退会してしまった。理由はなんだかんだ着替えなどの準備をするのがとても煩わしかったから。

仕事にウェアや靴などを持っていくなんて到底考えられないし、プライベートロッカーに預けるという選択肢もあるにはあるが、着替えの入れ替えも面倒。その他にも帰りが遅くて疲れていたり、時間がなくて忙しいなんて、やらない言い訳も容易に考えついてしまう。

今となっては週2~3回ジムで汗を流すことが当たり前になっていて、行かないと居心地が悪いと思うようになってきているが、以前は、準備時間や面倒事を天秤で測るとどうしてもジムに通うことができなかった。そのためには、準備のハードルを如何に下げるかがカギになる。

目の付くところにトレーニングウェアやリュックなどを置いておく。休日であれば朝起きたらトレーニングウェアに着替えてしまう。

これだけでだいぶ準備のハードルが下がる。また、前もってスケジュールに運動の予定を追加しておいたりなど、動き出しの初期段階ではいかにやらない言い訳をしにくくするかが物理的なハードルを越えるために必要になる。

“精神的“なハードル

特にジムに初めて通う人、これからトレーニングを始めようとしている人は、周りの目を気にしてしまいがちだ。言うなれば、服を買いに行く服がない、状態。

周りの人たちの体がとても引き締まっていてすごく思える。それに比べて自分の体は…と恥ずかしい気持ちになったりもする。試験会場や面接会場で自分以外のすべての人が優秀に見えてしまうあれだ。

自意識過剰過ぎだ。別に誰もあなたのことなんて見てないし、気にしてない。そんなアドバイスはなんの気休めにもならない。自己を過小評価して、他者を過大評価することはこれらの場面でなくても往々にして行動を妨げる。

また、行ったはいいけど、色んなトレーニング機器があって、何をしたらいいかが分からない。分からないことが分からない状態にもなる。

誰しもが最初は初心者である。目の前のバキバキの体で重いダンベルを持ちあげている人も生まれたときは小さかったし、ヒョロヒョロだった時代が必ずある。プロのスポーツ選手だって最初からうまかったわけではない。

これらの精神的なハードルを越えるためには、やれた気になる“勘違い”を起こさせる必要がある。それには、きちんとしたフォームで完璧にこなせるトレーニングを1種目だけでいいからできるようになること。誰かに教えてもらって、そのフォームが問題ないとお墨付きをもらうことが望ましい。この体験がとても大事。

1回だけで構わないので、パーソナルトレーナーに付いてもらって教えてもらうのが理想だが、そのハードルも高い。ジムに通ってる友達がいれば一緒に行ってもらう。いなければジムのスタッフさんに教えてもらうのもいいだろう。この一歩を、勇気を出して踏み出すか否かが精神的なハードルを越えるカギになる。

これまで長い年月をかけて出来上がっている今の体のカタチがたった1度や2度のトレーニングで大きく変わることなんてない。最低でも数週間~数か月継続しないことには体からのフィードバックは得られない。

そんな中、右も左も分からず、上述した精神状態ではよほど強い覚悟がない限り途中で挫折してしまう。 他者からのフィードバックをまず得ること。これが精神的なハードルを越えるために重要だ。

“金銭的”なハードル

ジムの利用には月数千円のお金がかかる。オリコン社の実態調査でもお金が捻出できないという退会理由が上位にあった。ジムに通うのは運動やトレーニングの手段であり、目的では決してないから、自己管理で運動ができる人はそれでも構わない。

「ジムに払うお金がない」の本質は、ジムに支払う月額数千円の対価の価値を感じられていないことにあると考える。自宅には揃えられない多様なトレーニング機器に魅力を感じる人もいれば、ジムの環境に身を置くこと、契約を継続していることでモチベーションを高める人もいる。それは利用回数の多寡に関わらない。例え週1度や月2回の利用であっても。

しかし、そこに数千円という価値を見出せなければ契約を続ける理由はない。価値を感じないものに人はお金や時間といったコストを支払いたくはないのは当然で、ジムに行かなくてもできる運動の選択肢はいくらでもある。

ジムに通ってみたいけれど、金銭的に割高感を感じてしまうという方には公営の体育館に併設されているトレーニング室をおすすめしたい。

市民向けに朝から夜まで解放されていて、利用料金も1回数百円。ただし、家から近い場所になかったり、フリーウェイト、マシンの利用時間が制限されていたりと公共サービス故の制約はあるにはあるが、こればかりはトレードオフと思う他ない。

トレーングマシンも基本的なものは抑えられているので、始めたてであればまったくといっていいほど問題ない。※今の時期は完全にイレギュラーで、緊急事態宣言下だと公営の施設は閉鎖されてしまうのはデメリット。

私も運動習慣を目的に公営の体育館にここずっと通っていたが、今回の緊急事態宣言と体育館がワクチンの接種会場に指定されたこともあり、しばらく解放の目途が立たないことが明らかなため、民間のジムを契約した。

さいごに

アンケート結果の中に興味深い回答があった。

ジムの利用目的がダイエットだと退会しやすく、健康管理だと続きやすいというもの。

ダイエットは今の地点からある地点までの体の変化を目的としているが、健康とは身体状態を表しているから終わりがない。同じトレーニングでもこれらは似て非なるもの。

一時的なダイエットが入り口でもそこから健康意識に目覚めることもあるから、利用目的に良いも悪いもないが、結果一過性で終わらずに習慣として身に付くか付かないかはとても大きい。

今回のコロナ禍による健康意識への注目は、ある種怪我の功名といってもいいのではないかと思う。運動時間が多いとコロナウイルスの感染リスクや重症化リスクが低減するという研究結果も出ている。

習慣とは息をするように無意識でできる、頑張らなくてもできる行動のことをいう。前に挫折してしまった人、ジムに通ってみようと思っている初心者の人はぜひ3つのハードルを乗り越えてもらいたい。

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