1日の時間を拡張する“朝の習慣”のススメ

1日の時間を拡張する“朝の習慣”のススメ

突然だが、私の1日は早朝5時から始まる。

起床し顔を洗ったら、まず鍋に火をかけて昼食用の弁当と朝食を作る。5時45分からTVのチャンネルをテレビ東京に合わせ、世界の経済情報を眺めながらサッと朝食を摂取。6時18分出発。
7時から30分間、出社前にフィットネスジムで運動。8時15分に業務開始。

ざっくりとではあるが、これが毎朝のルーティンになっている。
(ただし、土日はテレ東のモーニングサテライトはお休みである)

朝が早いので、当然夜は22時までに就寝しているのだが、こんなことを言うと大体、年寄りくさいだのと揶揄される。遅くまで働くことや、寝る間を削ることで自己の価値表現をしてきた日本人ビジネスマンにはどうやらそう見られる傾向があるらしい。

だが、朝方の生活にするメリットは途方もなく大きい。



成功者の朝は例外なく早い

今は亡きAppleの元CEOスティーブ・ジョブズは生前6時に起床し朝の時間を大切にしていた、という話はあまりにも有名だが、朝方の経営者は何もジョブズに限ったことでは無い。

Appleの現CEOティム・クックも当然、4時半には起床し朝一で部下への指示を済ませるというし、Twitter創始者ジャック・ドーシーは毎朝5時半に起きて、瞑想と6マイルのマラソンを欠かさない。

他にもスターバックスCEOハワード・ショルツ、NIKEのCEOマーク・パーカー、ウォルト・ディズニーCEOロバート・アイガー、日本で言えばユニクロの柳井正など、挙げればきりが無いほど朝方の経営者は多い。

むしろ世界を舞台に活躍する経営者は、ほとんど例外無くと言っていい比率で朝が早いのだ。

時間帯によって人間の集中力に差が出るとの見解は、昔からあらゆる研究機関によって成果が発表されている。例えば、朝の脳は論理的な働きが強く夜は感情的に働くだとか、ホルモン分泌の関係でドーパミンやアドレナリンが優位に働く朝の時間は認知機能が夜のおよそ4倍あるだとか、こちらも枚挙にいとまが無い。

ただ、これだけ言われていてもなかなか浸透していない現状は、集中力というかなり主観的で抽象的な事柄に対して、個人レベルでの検証や実感が非常にしづらいという要因が引き起こしているのだと思う。

しかし、「成功者の朝は例外なく早い」という事実だけで、これらの研究の信ぴょう性は十分に担保されているのでは無いだろうか。

最適化された私の朝の習慣

私が現在の朝のルーティンをし始めたキッカケはおよそ3年前に遡る。

当時の私は、生活に一定のリズムをつけたいと思い立ち、様々な習慣を実行し模索していた。

始めは、運動習慣の再建と栄養管理が主な目的で、週2回のジム通いと栄養の摂取量計測のみにとどまっていた。なので始めからいきなり朝の3時間の行動を固定できていたわけでは無いし、そもそも特段早起きをしていたわけでも無い。

しかし、段々と洗練され始めた現在の朝の習慣は、非常にメリットが大きく、最適化された実感がある。

そう強く感じている点は主に2つ。

一つは、定期的な運動習慣の確保。
二つ目は、脳機能的な時間の有効活用。

定期的な運動習慣の確保

始めは業務後の時間で運動習慣を作ろうとしていたわけだが、習慣づけることにおいて、朝以上に最適な時間はない。

考えてみてほしいのだが、日々の業務は決して決まった時間に終えられるものではない。イレギュラーなタスクが発生することは日常茶飯事だし、クライアントから急な連絡が来ても突っぱねることなどできない。交友が増えれば、夜は食事に出かける用事もできる。

しかし早朝ならば、そのいずれの心配も無く、イレギュラーは非常に起こりづらい。滅多なことではリズムが狂うことなどあり得ない。

私は運動習慣を朝の時間帯に設定したことによって、その遂行率は格段に上がった。

脳機能的な時間の有効活用

先にも述べたが、朝は脳が論理的な働きを得意とする時間だ。

さらに言うと、業務の処理スピードも数倍に跳ね上がり、特にクリエイティブな思考はホルモンバランスの関係上1日の中で最も強く働く。

先ほどは「集中力というかなり主観的で抽象的な事柄なので、個人レベルでの検証や実感が非常にしづらい」と言ったけれど、朝は確実に業務の達成スピードが向上していると実感しているし、経験している。

こればかりは実際に朝方に移行して感じてもらう他ないのが残念でならない。

そしてもう一つ、業務前に運動を行っている利点がここで活きてくる。

筋力トレーニングを行うとアンドロゲンという男性ホルモンの一種が分泌するのだが、アンドロゲンには判断力や集中力、決断力など仕事に必要な能力を高める作用がある。つまり朝一で筋トレを行うことにより、能力を底上げした状態から1日をスタートできるということだ。

これは実際にイギリスのケンブリッジ大学の研究チームが実験し、立証している。

もちろん私個人レベルでもかなりの高い確度で実感している。

朝は最も重要な時間

時間はどんな人にも平等に1日24時間しかない。

しかし、効率的に脳機能を活性化させたり、活性化している時間帯を狙って業務を遂行することで、一定時間内で処理できる情報量は如何様にも増やせる。

そして、その為に最も重要な時間は朝だ。

習慣を変えることは決して容易ではない。容易ではないが故に実践者が少なく、これだけの高い有用性があるのにも関わらず広まらないのだろうと思う。

だが、早起きの習慣はあなたの成長にとって、極めて直線的に影響することは間違いない。少しでもキャパシティがあるのなら是非一度試してみてほしい。

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