宅建独学一発合格を目指して【前編】の続きです。
後半では、試験一週間前から試験当日の動きについて書いていきます。前編で少し触れた本試験の自己採点の結果ですが、科目ごとの結果は以下の通りです。
権利関係…10/14
法令上の制限…8/8
宅建業法18/20
税…3/3
5問免除…4/5☞43/50という結果でした。
試験一週間前にやったこと
基本的にはこれまで通り、過去問を繰り返すことを行っています。
2か月程度継続していると“うる覚えのまま何となく分かった気になっている分野”が明らかになっていきます。私が苦手だったのは、宅建業法の35条重要事項説明と37条書面でしたが、ここは必ず数問出題されるところですので、知識の漏れや抜けをテキストと過去問の往復、Youtube動画で最後の最後まで復習をしていきました。
それらに加えて、残りの一週間では手を付けずに後回しにしていた分野の学習に着手しました。内容と後回しにした理由は以下のとおりです。
・5問免除問題+その他(土地、建物、統計、住宅金融支援機構、景表法)
通しでテキストを読んだ際に常識的な観点で回答が比較的簡単に理解ができそうな内容だったため、主要3科目の学習を優先させるために最後の一週間で行うことに決めていた。
・税+その他(不動産鑑定評価、軽減税率、特別控除、買い替え特例、 所得税、固定資産税、不動産取得税、印紙税、登録免許税)
・建築基準法(建築確認、用途制限、建蔽率、容積率)
税については、税率、税額、控除額、延床面積など数字の組み合わせが多く、また建築基準法に至っては、用途制限の表組みのボリュームが多いということ。数字の羅列がとっつきにくかったので、記憶に定着させるためのコストが大きいと判断。そのため、繰り返しによる記憶定着ではなく、試験前ギリギリの忘れないタイミングに頭に入れる戦略をとりました。
試験の進め方と実際の進捗
試験当日はもっと緊張や不安を感じているものと思いましたが、意外と冷静だったので、試験中の記憶や感情の動きが記憶に鮮明に残っています。
問題を解く時の自分ルール
まず、試験の進め方は自分ルールを事前に決めていました。理由とともにご紹介します。
- 法令上の制限(15問目)から問題を解き始める。これは得意科目だったから。
- 問題文は軽く読み流す程度で「正しい」「誤り」どちらを聞いているかで、〇×のフラグを問題文に書き込む。
- 選択肢を読み進める際、確実に正誤が判定できた場合は○×、どちらか見当もつかないものはブランクで次に進む、正解肢っぽいものには△でペンディングする。
回答を読み進めていくと何を聞かれているのか大体把握できるので大半の問題文はじっくり読み込む必要がありません。時間短縮の狙いです。○×フラグは、誤りを聞かれてるのに正しいものを選択してしまうなど凡ミスを防ぐ目的がありました。
また、選択肢は一つ一つじっくり読み進めるのではなく、直感で「分かる、分かりそう、分からない」のフラグを選択肢に付与していき、効率重視で問題自体を後回しにするべきか悩まずに正解を導けるかを判定していきます。
※正解の肢がどれか見つけられさえすれば、分からない選択肢に向き合う必要がない。あと、直感が8割正しいです。
試験の進捗について
試験中の進捗についてどのように進めていったかを時系列で書いていきます。まず、開始直後に試験官からページの抜けがないかどうか全ページをチェックするようアナウンスがあります。言われたとおり、ペラペラとめくって確認した後、15問目から解き始めました。
15問目~50問目まで進めて、5問が未回答(2択まで絞って後回し)でした。この時点で試験開始から50分が経過。この時「ほとんどすんなり解けていってるし、なんだかイケそうだ」という明るい感情が芽生えています。
その後、一息ついて権利関係1問目~14問に着手して、8問が未回答。「ナニコレむずかしい」と面食らった問題が多かったので、若干テンションが下がりました。未回答の数を数えて、時計を見ると1時間10分が経過していました。
そこから14問目以降の未回答5問に戻り2択どちらにするかじっくり考えます。終わって時計を見ると1時間25分でした。
難問が多い、権利関係の残りの8問に再度着手。1時間50分でした。
残りの10分ですが、1~4のそれぞれの回答数を数えて、数が多かった番号を2択で迷った別番号に振り替え(2問の回答を変更)ました。最後に自己採点用に解答用紙にマークシートの塗りつぶした番号を記録して、試験終了。時間いっぱいまで使いました。
以上が試験中の大まかな流れです。
試験に臨む精神状態
不安を取り除くには”分からないことが分かるようになる”ことしかありません。
試験にどのような問題が出るか分からないのに、解けないかもしれないという仮定の上に成り立った不安を感じることほど無駄なことはありません。それよりも分からないことをできるだけ分かるように、分かっていることをより深く腹落ちさせるようにして、最善を尽くし、自分が最善を尽くしたと思える状態で試験に臨んだ方がパフォーマンスをより高く発揮できます。
ポジティブとネガティブがパフォーマンスにどのように影響を与えるかは、以前記事にも書きましたので、よろしければそちらもご参照ください。☞運を引き寄せるたった一つの方法
50問中37問は比較的すんなり解くことが出来て、13問は2択もしくは回答が分かりませんでしたが、実際に様々なところで多く書かれている過去問を主軸とした勉強法で、7~8割は正解肢を導くことができるというのは実体験からも真実だと言えます。
さいごに
さて、最後に宅建資格は必要かという点について論じたいと思います。ところで話は変わりますが、人間の最大の興味が何であるかご存じでしょうか。
それはあなた自身、自分自身のことです。言わずもがな人は自分が最優先であり、自分に一番興味があり、他人やその他のことに対しては実はさほど興味がないのです。
3か月間の資格取得を目指した試験勉強期間ですが、動機が外発的なものであれば恐らく途中で諦めてしまっていたかもしれません。
不動産業界であれば、宅建士の独占業務によって仕事の幅は広がりますし、会社によっては資格の手当てが別途もらえたりと一時的に欲求は満たされるかもしれません。
『宅建は自分の成長に直結しますか。』
または、『自分の成長に必要なものと思えていますでしょうか。』
宅建の受験をこれからされる方、覚悟を決めて勉強を望んでいる方で、もし不安や、やる気の減退、モチベーションが下がった時は、資格を取得をしようと思った時に立ち返って、改めて自身に問うてみていただきたいです。